WASABIZAWAGEOTHERMAL POWER STATION

山葵沢地熱発電所について

湯沢の資源を活かした
山葵沢わさびざわ地熱発電所を
見てみよう

山葵沢地熱発電所は、秋田県湯沢市の豊富な地熱資源を活用し、発電出力46,199kWの発電を行っています。出力10,000kWを超える大規模地熱発電所の稼働は、国内ではなんと23年ぶり!一体どんな発電所なのか、見てみましょう。

山葵沢地熱発電所の敷地内には
どんな設備があるの?

日本有数の大規模地熱発電所とされる山葵沢地熱発電所。その広大な敷地内には、生産井と還元井のほか、気水分離器や冷却塔など、大小さまざまな建物や設備があります。それぞれどんな仕組みで、どんな役割を担っているのか、くわしく紹介します。

  1. 冷却塔
  2. 発電所本館(タービン棟)
  3. 主変圧器棟
  4. 減圧気化器
  5. 二相流輸送配管
  6. 気水分離器
  7. 熱水ピット
  8. 生産井
  9. 還元熱水輸送配管
  • 発電施設

    発電施設内には蒸気タービンと発電機が設置されており、生産基地で採取した蒸気をタービンに当てて発電機を回し、発電を行っています。

  • 生産基地

    生産基地には「山葵沢(Wasabizawa)」の頭文字から取ったWA、WB、WCの3つの基地があり、各基地には地中深くから熱水と蒸気を採取する生産井が設置されている。

  • 還元基地

    還元基地には「秋ノ宮(Akinomiya)」の頭文字から取ったAA、ABの2つの基地があり、発電で使用した蒸気や熱水を地中深くに戻す還元井が設置されています。

施設内の設備をくわしく紹介!

発電所内の設備は、それぞれどんな目的でどんな役割があるの?
地熱資源を活用し発電を生み出す設備を、くわしく紹介します。

山葵沢地熱発電所の発電のしくみダブルフラッシュ方式

秋田県内初採用!
2つの蒸気を使う発電形式

①生産井から取り出した地熱流体は、②気水分離器によって高圧の一次蒸気と熱水に分離されます。この時点の熱水の温度は150℃程度あり、③減圧気化器を通して低圧の二次蒸気を取り出し、これら2つの蒸気を使って④タービンを回し、発電します。この方式をダブルフラッシュ方式といいます。シングルフラッシュ方式に比べ約10%〜15%の発電出力増加が可能です。

  1. 生産井せいさんせい

    地中深くに存在する地熱の流体(熱水や蒸気、その混合物)を取り出すための井戸です。

  2. 気水分離器

    生産井で取り出した高温の流体は気水分離器で高圧蒸気と熱水に分離され、高圧蒸気はタービンに、熱水は減圧気化器に送られます。

  3. 減圧気化器

    気水分離器で分離された熱水は、その時点でまだ約150℃ほどの温度があることから、減圧気化器で再び低圧蒸気を発生させタービンに送られます。

  4. 蒸気タービン・発電機

    気水分離器と減圧気化器で分離された蒸気をタービンに当て発電機を回して電気を作ります。蒸気タービンの特徴として国内地熱発電所では初めて蒸気タービン最終翼で約1mを採用し、高出力化を図っています。

  5. 復水器

    タービンを通過したあとの蒸気を冷却して凝縮水にもどす装置です。復水器の特徴として夏場と冬場で循環水を適切に注水することで小型化と効率化を図っています。

  6. 冷却塔

    復水器から送られてくる温水を冷たい空気と接触させて温度を下げ冷却水へと変えます。この冷却水は復水器に送られ、蒸気を冷却するために使います。

  7. 還元井かんげんせい

    発電に使用した熱水を地中深くへともどすための井戸です。

山葵沢地熱発電所の施設概要

山々や温泉に囲まれた、自然豊かなエリアに位置する山葵沢地熱発電所。46,199kWの発電設備容量を誇り、10,000kW以上の大規模地熱発電所としては国内で23年ぶりの稼働となります。

秋田県湯沢市高松字高松沢および
秋ノ宮字役内国有林内
Google Maps
発電方式汽力発電(地熱)
発電出力46,199kw
生産井坑井数9坑
掘削長約1,500m~約2,000m
還元井坑井数7坑
掘削長約1,500m~約2,000m